2020/12/22
【風姿花伝】
最近、古典にハマっておりまして、今回は室町時代、
足利義満の時代の 「能」を大成した世阿弥が著した
「風姿花伝」についてご紹介したいと思います。
(豆知識として・・・紅茶の紅茶花伝はこの本のタイトルからきているみたいです!)
この本は「能」について書かれているかと思いきや
人生の教訓になるような事も多く描かれていました。
まず、この本のキーワードになるのは「花」という言葉です。
『時分の花』
⇒それぞれの年齢に応じた生き方をしなさい!!
幼少期~20代の花
⇒若さ故に一見「花」があるように思われがちであるが これは本当の花ではない。
この時期にちやほやされ謙虚さを忘れ鍛錬を怠ると 本当の花が咲かなくなってしまう。
一時の花と本当の花を勘違いしてはいけない。
※芸能人の2世タレントとかみたいな感じでしょうか?
確かにかつては天才と言われた人も表舞台で
活躍できなくなってしまうのもここに原因があるのでしょうか?
30代の花
⇒気力、体力ともに充実した時期になる。
この時に上手くいっていないとすると
それまでの鍛錬に原因があると考えなさい!
自分がどういう過ごし方をしたかを考えないといけない。
40代の花
⇒この時期になると気力、体力が衰えてくるなど人生の分岐になる。
自分に合った過ごし方をして、昔みたいな「花」を 咲かせようと思わないこと。
※僕も丁度この時期です・・・ 確実に体力、気力は落ちてきています(;´・ω・)
世阿弥が言うには、これまでの自分を振り返り
これからをどう過ごすのかを考えなさい と云っておられました。
50代~60代
この時期になると若い者に「花」を持たせなさい。
もう昔のような「花」は咲いていないことを認識しなさい。
しかし、今までの努力を間違えなければ
枯れた枝に残る一輪のきれいな「花」は残っている。
ここを目指さなければならない!!
つまり、世阿弥は能人生において
それぞれの年齢に応じた 生き方、考え方をしないといけない
そして、各ステージにおいて どう考えていくのか、どう生きていくのかを この本に描いていました。
そして最後に
因果の花
⇒何事も原因、結果が存在する。
うまくいかなかったら何に原因があるかをしっかり考えないといけない。
しかし人間には体調の良い時も悪い時もあり また、少なからず運というのがある。
この時は
良い時にはどう勝負するのか?
悪い時にはどう勝負するのか?
をそれまえの教訓により熟知していないといけない。
これを知っているだけで見方は大きく変わってくる。
成程、室町時代~現代まで続く花能の裏には
こんなに多くの教訓があったのですね!!
歴史というのは偉大です★
僕自身感じた事はやはり樋地の行動、考え方が
これからの人生を作っているという事です。
過去はもう変えることはできないので、 今の自分がどのステージの花にいるのか?
そしてこれからどうしていくのかを 振り返るために大変いい教訓となりました。
是非、おススメの本です!
理事長 山田 武史